第15回日本CAOS研究会
会長挨拶
第15回日本CAOS研究会
会長 塩田 直史

独立行政法人国立病院機構 岡山医療センター 整形外科・リハビリテーション科

 このたび第15回日本CAOS研究会を、3月4日(木)と5日(金)の二日間の日程で岡山市の岡山コンベンションセンターにて開催させて頂くことを大変光栄に存じます。昨今、COVID-19により社会にも大きな影響がある中、安全に十分配慮した研究会を開催したいと考えております。ご協力のほどよろしくお願い致します。
 近年、外傷領域におけるコンピューター支援は、かつて達人が行っていて他人が真似できなかったり知り得なかった診療や手術技術を、誰にでもわかりやすく数値化したり視覚化することに取り組んでおります。現時点で到達した、視覚化の成果を披露して頂きたいと思っております。また、人工関節分野では、ナビゲーションからロボット手術へと、その技術の進歩はすさまじいものがあります。日本でも数種類のロボットが導入され、正確な手術が誰にでも可能となりつつあり、新しい流れが来ていると思います。本研究会では、それら最先端技術について討論していただき、さらに実際に触れて経験する機会を多く設けたいと考えております。若手の先生にも積極的に御参加いただきたいと思います。さらに脊椎分野では、術中コンピューター支援を中心に、VR・ARやシミュレーションへと技術の応用が広がっております。これらの臨床応用について議論を深めていただきたいと思います。
 今回のテーマは「経験と技を科学する」とさせて頂きました。これら先人の経験や技術を解析して、より一般化するために科学的に分析・実行、それを元にさらに進んだ新しい技術が生まれるということは、本会の趣旨にも一致するかと存じます。今回の研究会では、この部分を重点的に取り上げたいと思いテーマを決めさせていただきました。

 3月の岡山は、代名詞でもあります桃の花には少し早いですが、春の香りが漂いはじめる時期です。日中は熱い討論を行っていただき、状況が許せば夜の岡山の街も楽しんでいただければ幸いです。多くの皆様のお越しをお待ちしております。