第36回腎と脂質研究会 当番世話人　塚本 達雄 公財）田附興風会医学研究所北野病院腎臓内科

この度、第36回腎と脂質研究会の当番世話人を拝命し、京都大学百周年時計台記念館にて開催させていただくこととなりました。本研究会ではこれまでに全国の研究者が一堂に集まり、熱意のこもった意見交換がなされてきました。新型コロナウイルス感染症蔓延に伴いWEB開催となったこともありましたが、昨年からは現地開催となり先生方との対面での意見交換の場を設定させていただくことは誠に光栄であり、このような機会を与えていただきました世話人の先生方に深謝申し上げます。
2022年に動脈硬化性疾患予防ガイドラインが改定され、CKDと脂質異常症、特に高トリグリセリド（TG）血症への治療介入における本邦からのエビデンスを強化するために、新たな臨床研究として「慢性腎臓病（CKD）合併高トリグリセライド血症患者を対象としたペマフィブラート投与による脂質代謝の改善効果、腎機能への影響、および安全性の検証研究　（JKAPI－CKD study)」の準備が進められています。本臨床研究に関して、研究代表者の横浜市立大学医学部循環器・腎臓・高血圧内科学　田村功一教授をお招きし、特別講演をいただくことといたしました。
Lipid nephrotoxicityとしての脂質の関与は従来から指摘されてきています。糸球体沈着症に限定すれば稀少疾患となるため、本研究会を中心として症例蓄積が進められ、腎病理診断から沈着物質の分析、遺伝子解析についての情報共有に関する活発な議論が交わされてきております。本研究会でもご登壇いただく先生方に感謝いたします。
本研究会を開催するに当たり、多くの企業さまからのご支援を受けることができました。このような充実した意見交換の場の趣旨にご賛同いただけたことを改めて御礼申し上げます。
会場は京都大学内であり、多くの名所や観光スポットへのアクセスも良いところです。多くの皆さまの参加をお待ちしております。