第53回人工心臓と補助循環懇話会学術集会
御挨拶
第53回人工心臓と補助循環懇話会学術集会
代表世話人  宮川 繁

大阪大学心臓血管外科教授
 この度、第53回人工心臓と補助循環懇話会学術集会を2025年2月14日から15日に、鳥取県米子市皆生温泉で開催させていただくことになりました。53回目という大変歴史ある学術集会の代表世話人を拝命し、大変光栄に存じます。
 皆さまご存知のとおり、人工心臓開発は1957年、阿久津哲造先生により、まずは心臓と同じ形状の人工心臓の研究から始めようということで、米国にて全置換型人工心臓の開発が始まりました。そして、研究を重ね、1966年に臨床応用が開始されました。さらに、臨床応用で得た様々な知見を活かして、抗血栓性、溶血回避、流量等々様々な問題点を克服すべく、ポンプの改良、留置場所の改定等絶え間ない技術革新が起こりました。その結果、現在では心臓移植にSurvival rateが匹敵するようなHeart Mate 3が登場し、また日本でも2021年に人工心臓の永久使用(Destination Therapy)が保険収載されました。これまで人工心臓の発展に心血を注がれてきた先達の医師、工学技術者、ME、看護師、そして企業の方々に敬意を表したいと思います。ここまで人工心臓が進んでくる中、次世代の人工心臓治療はどうあるべきか、現在の人工心臓の問題点をどう克服していくのか、人工心臓に関わっておられる方々は、今一度考える時期に来ているかと思います。そのヒントは、これまでの人工心臓開発の歴史にあり、先達の先生方の思いを紡ぎながら、次世代の人工心臓の扉を開くべきと思い、今回の学術集会のテーマは「人工心臓・補助循環の故きを温ね、新しきを知る」にいたしました。月並みなテーマかと思いましたが、これまでの先達の先生のご努力に報いながら、若い世代が発奮し先達の思いを紡ぎ、次世代を牽引することが、今後の人工臓器研究開発には必要かと強く思う次第です。
 次世代の人工心臓治療に関しては、もちろん完全型人工心臓やドライブラインのない人工心臓等工学的に進展したデバイスも考えられますが、DT治療が保険償還された中、多職種連携をどうするのか、在宅をどう充実化していくのか等、人工心臓治療の付随した研究開発も必須であり、本学術集会ではデバイス面での発展と同時に、人工心臓治療に付随した新しい医療の在り方を話題の中心にいたしました。本学術集会に積極的にご参加いただき、そして日ごろのご研究をご発表いただき、明日の人工臓器治療の輝かしい扉を開いていただけることを期待いたします。
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