日本糖尿病学会中国四国地方会第59回総会
会長挨拶
日本糖尿病学会中国四国地方会第59回総会 会長 
金藤 秀明
川崎医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科学教室
 この度、第59回日本糖尿病学会中国四国地方会を担当させて頂くことになりました。今回は、2021年10月22日(金)、23日(土)の2日間にわたりまして、岡山コンベンションセンターで開催させて頂きます。このような機会を頂きましたことを大変有難く、また大変光栄に感じております。
 日本の糖尿病患者数は約1,000万人、糖尿病とその予備軍も合わせると約2,000万人に達しており、今では国民病とも考えられています。特に、膵β細胞からのインスリン分泌不足と肝臓、脂肪、骨格筋などでのインスリン抵抗性を2大特徴とする2型糖尿病患者数は著しく増加しています。そのため、合併症の発症や進展を抑制することが、さらに重要な課題となっています。糖尿病症例では、網膜症、腎症、神経障害などの細小血管障害あるいは狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などの大血管障害が引き起こされます。さらに糖尿病症例では、認知症や悪性腫瘍の合併が多いことも注目されています。また、最近ではフレイル、サルコペニアなどの概念も注目されています。こうした合併症の発症、進展をできるだけ抑制して、寿命、特に健康寿命を延ばすことがとても重要になっています。
 近年、糖尿病診療は飛躍的な進歩を遂げています。糖尿病治療薬として、インクレチン関連薬やSGLT2阻害薬が加わり、治療薬の選択の幅も大きく広がっています。低血糖を起こしにくい薬剤やアドヒアランス向上が期待される週1回製剤も普及しています。さらに質の高い血糖コントロールを目指した持続血糖モニタリング機器やとても機能が優れたインスリンポンプなども登場しています。大規模臨床研究による血糖管理や合併症予防に関するエビデンスも集積されています。しかし食生活の欧米化などに伴い2型糖尿病患者数は増加しており、また認知症やフレイルなどを合併する高齢糖尿病患者数も増加しており、取り組むべき課題は多く残されています。
 本学会では、これら多くのテーマに関して皆様の日頃の臨床や研究の成果をご発表頂き、活発な意見交換や情報収集の場として頂きたいと考えております。一般演題に加えて、特別講演、教育講演、共催セミナーなどを企画しております。会場は岡山駅から徒歩で約3分のアクセスの良い場所にあります。多くの皆様にご参加頂き、活発な議論と情報交換の場として頂くとともに、岡山にて皆様にお会いできることを楽しみにしております。
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