日本糖尿病学会中国四国地方会第61回総会 会長　金﨑　啓造 島根大学医学部内科学講座内科学第一

この度、第61回日本糖尿病学会中国四国地方会を担当させて頂くことになりました。今回は、2023年10月27日（金）、28日（土）の2日間にわたりまして、松江市の「くにびきメッセ」で開催いたします。まずはこのような機会をいただけましたことを皆様に感謝申し上げます。

糖尿病診療に対してインスリンの発見とその臨床応用は医学史の中でも燦然と輝くイベントでした。またそれに引き続き、糖尿病の病態理解の深化から生み出された数々の糖尿病治療薬開発の結果、糖尿病を有する人々で急性合併症から命を落とす方は減少しました。しかし、それは同時に、糖尿病を有する人々における慢性合併症の増加にも関連しています。さらに、糖尿病を有する人々が長寿化することにより糖尿病状態と直接関係するかどうかわからない併存疾患の増加も問題となっており、その様な併存疾患において糖尿病の治療薬が及ぼす影響など、糖尿病診療において日々、未だ答えの出ない難問に向き合っています。我々は糖尿病診療の中で、永遠に若人であります。

その様な背景から、本会では糖尿病合併症に関して特に注目してみたいと思います。さらに、糖尿病診療で常に向き合う必要のある担癌症例に対して我々はどうすべきなのか考える機会も設けたいと思います。また、多職種介入の演じる役割やスティグマに関しても話し合える機会を持ちたいと考えています。

10月の松江は気候も良く、海の幸・山の幸ともお楽しみいただける素晴らしい時期です。おそらく「宍道湖」周辺から素晴らしい夕日もご覧いただけます。松江から出雲大社観光、出雲市街でお食事をお楽しみいただくことも十分可能です。新型コロナ禍がまだ完全に終結したわけではありませんが、朧げながら「新型コロナ後の世界」も見えてきたようにも思います。できれば、ぜひ皆様と松江で直接お目にかかれる機会になればと願っています。皆様のご参加を心よりお待ちしております。