第28回日本遠隔医療学会学術大会
会長挨拶
第28回日本遠隔医療学会学術大会
会長 笠原 真悟

岡山大学学術研究院医歯薬学域 心臓血管外科

 第28回日本遠隔医療学会学術大会の大会長を拝命いたしました、岡山大学心臓血管外科の笠原真悟と申します。まさにデジタル時代の大きな波の中で、医療におけるデジタル化の先端を担う遠隔医療学会を、岡山の地で開催させていただけることに一層身の引き締まる思いです。今回の学会のテーマを『スマートな社会の実現に向けての遠隔医療』とさせていただきました。地域、年齢、世代を超え他ひとつの世界を構築するにはデジタル化が一つのキーワードになります。しかしながらアナログ的な介入も重要な一部分であると感じております。遠隔医療学会としてどのような世界を構築するか、一人一人が快適で活躍できる社会をスマート社会とするならば我々は何をどこまで行うのかを、多職種で考えてみたいと思います。
 岡山では2007年に当時の岡山大学泌尿器科学の公文裕巳教授が第11回大会を、岡田宏基先生を事務局長として開催されました。岡山での開催はその大会以来の17年ぶりという事になります。その当時のプログラムを拝見させていただきました。東日本大震災や多くの自然災害に加え、コロナ禍を経て多くの経験を我々は重ねてきました。遠隔医療もその頃の構想が現実となっている領域が多く、改めて遠隔医療学会の皆様の推進力に感心させられております。しかしながら、新たな問題、特にサイバーセキュリティーに関する問題なども引き続き解決すべき案件が山積しております。
 さて私事ではありますが、現在、心臓血管外科医として臨床、教育、研究に関わっております。7年前に『高齢社会医療、介護機器研究推進講座』という寄付講座の科長を拝命いたしました。心臓血管外科医との兼任での立ち上げでしたが、この講座の中で現在の分科会の一つであります、循環器系の遠隔モニタリング機器とモニタリングシステムの構築に関わりました。マット式センサーや在宅リアルタイム心電図モニタリングがこれに相当します。この時以来、遠隔医療学会に微力ながら参加させていただきました。その当時からデジタル化における医師会の先生方と多くの議論を重ねてきましたが、まさしくこの遠隔医療学会は多くの学会におけるデジタル化の中心になるべきとの考えはさらに高まっております。
 現在、岡山大学では全学を挙げて、デジタル田園都市国家構想案件、ダイバーシティ農業による地域イノベーション共創拠点案件が進行中であります。スマート社会を実現するための一つのモデルになると考えており、この学会で皆様にご紹介できればとも考えております。
  秋の深まる11月の岡山は、多くのフルーツの時期が過ぎ去ってしまっておりますが、海にも近く、また山にも近い立地条件と『晴れの国』と言われるほどのいい気象条件が揃っております。山海の珍味と岡山駅直結といった会場のアクセスの良さも今回の自慢でございます。皆様をこの岡山の地でお迎えし、熱い議論を重ねたいと存じます。晴天続きの秋の岡山で一人でも多くの皆様にお会いできることを楽しみにしております。

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