第43回整形外科バイオマテリアル研究会
会長 内尾 祐司 島根大学医学部整形外科学教室
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このたび、第43回整形外科バイオマテリアル研究会を島根大学医学部整形外科学教室が担当させて頂きますこと、大変光栄に存じます。本研究会を2025年1月11日(土)に、島根県松江市にあります松江テルサにて開催致します。何卒よろしくお願い申し上げます。
本研究会は国内、国外の整形外科バイオマテリアルに関する知識および研究レベルの向上を図ると共に、会員相互の学問的交流を深めることを目的として、1981年に整形外科セラミック・インプラント研究会として設立され、2010年には整形外科セラミック・インプラント研究会と骨軟部吸収性材料フォーラムが統合して整形外科バイオマテリアル研究会と名称変更され、現在に至ります。本研究会は、バイオマテリアルに関わる基礎研究者、医療機器メーカー、整形外科臨床医が一同に会する研究会であり、これまで日本の整形外科医療機器の発展に多大な貢献をして来ました。このような歴史と伝統のある本研究会を、たたら製鉄による刀剣や勾玉などモノづくり発祥の地、島根で開催させていただきますこと、誠に有り難く存じます。
今回のテーマは「バイオマテリアルが拓く整形外科の未来」とさせて頂きました。生体材料は、運動器疾患をもつ患者の疼痛の軽減・機能の改善だけでなく、日常生活動作(ADL)の改善や生活の質(QOL)の向上に多大な寄与をしてきました。今後、モノづくりは、さらなる生体適合性の向上とともに、材料学・工学と生物学的な素材を融合させたモノづくりによってより人間的なバイオマテリアルにさらに進化していくと考えます。シンポジウムには生体適合性の向上についてエキスパートの研究者に議論いただきます。また、特別講演は、東京大学大学院情報理工学系研究科・知能機械情報学専攻教授の竹内昌治先生に、ランチョンセミナーでは奈良県立医科大学整形外科学教授の田中康仁先生にバイオマテリアルの未来をお話しいただきます。本研究会を通して整形外科の未来に向けたさらなるバイオマテリアルの発展の一助になれば幸いです。
皆様のご来訪を心よりお待ち申し上げております。研究会の合間には、海の幸・山の幸も豊富な山陰の味覚を満喫しながら、日頃の疲れを癒して頂きたいと思います。どうか、多くの皆様のご参加と活発なご討論によって整形外科バイオマテリアルの発展にお力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。