
皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。
第53回日本血液浄化技術学会学術大会・総会を、2027年4月16日(金)から18日(日)にかけて、広島国際会議場にて開催する運びとなりました。本学会を広島の地で開催できますことを大変光栄に存じますとともに、大会長の任を拝命し、その責任の重さを改めて実感しております。
広島での開催は第47回大会以来6年ぶりとなります。前回はCOVID-19の感染拡大により本学会初のWEB開催となり、皆様を現地にお迎えすることが叶いませんでした。その思いを胸に、このたび皆様を広島にお迎えできますことを大変嬉しく思っております。
本大会のテーマは「先見の明 ― 血液浄化技術の未来創造」といたしました。血液浄化技術は、これまで多くの先人たちの知恵と挑戦により発展してまいりました。現在は、医療の高度化や患者背景の多様化に加え、人材・資源の制約といった課題に直面しております。さらに近年は、国際情勢の変化に伴う医療資源供給の不安定化に加え、災害時における医療提供体制の維持、そしてAIや医療DXの進展への適応といった、新たな課題にも向き合う必要があります。
このような時代に求められるのは、目の前の課題に対処する力にとどまらず、その先を見据え、変化を先取りする「先見の明」であると考えております。AIをはじめとする新たな技術をいかに臨床に活かし、医療の質と効率を高めていくのか、また非常時においても持続可能な医療をいかに実現するのか――これらは今後の血液浄化技術における重要なテーマであります。未来は待つものではなく、創るものです。日々の臨床の中にこそ、次の時代を切り拓くヒントがあると信じております。本学会が、皆様それぞれの現場での実践と結びつき、新たな気づきや挑戦の契機となることを期待しております。
また、血液浄化技術は今や国内にとどまらず、国際的な知の共有と連携のもとで発展していくべき分野であります。透析医療を取り巻く課題は国や地域によって異なるものの、その本質には多くの共通点があり、相互に学び合う意義は極めて大きいと考えます。本大会が、国内外の知見を結び、次世代の血液浄化技術の発展に寄与する場となることを願っております。
広島は、歴史と平和への想いを大切にしながら発展してきた地です。この地に集う意義を胸に、分野や職種、さらには国境を越えた活発な議論と交流が生まれることを期待しております。ぜひ広島にお越しいただき、本大会にご参加いただくとともに、当地の歴史や文化、食にも触れていただければ幸いです。
本学会が、血液浄化技術のさらなる発展と、患者さんにより良い医療を届ける一助となることを祈念し、ご挨拶とさせていただきます。