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第49回人工心臓と補助循環懇話会学術集会
ご挨拶

 新型コロナ感染拡大の国難とも呼べる未曽有の事態に際し、皆様におかれましてはその収束に向けて日夜努力されている事と存じます。日常の業務に加え、更にコロナ対策等に奮闘されている皆様に心より敬意を表します。

 この度、第49回人工心臓と補助循環懇話会学術集会を2021年2月6日(土)、7日(日)にWEBを用いたオンライン学術集会として開催させていただくこととなりました。当会としては初の試みで、まさに手探りの状態で準備しております。いろいろと不都合、御不便をお感じになるとは思いますが、昨今のコロナ感染の事情を鑑みまして、どうかご容赦のほどお願い申し上げます。

 さて、歴史と伝統のある「人工心臓と補助循環懇話会」学術集会は、1971年の第1回開催以来、長年にわたり我が国の人工心臓と補助循環治療の研究開発、臨床応用、普及と発展に貢献してまいりました。この間、人工心臓と補助循環に関わる臨床医やコメディカル、研究者、行政や企業の関係者など、多くの参加者によって深夜にわたるまで熱い議論が交わされてきました。私自身、平成8年に熱海で執り行われた第24回に初めて参加させていただき、諸先輩方の熱気に圧倒されたことを鮮明に覚えております。また、大御所であられた渥美先生より暖かいお言葉を頂き、その後の臨床・研究に一層の励みとなりました。本学術集会は他の学会とは一味も二味も異なり、大御所も新人若手も一緒となって、様々な職種・立場の方々が直に議論し、杯を酌み交わし、明日からの更なる臨床や研究開発の発展の糧となってきました。

 昨今、植込型補助人工心臓の臨床使用では、Bridge to Transplantationのみの適応からDestination Therapyも加えたものへと拡大しつつあります。年間植込み症例数はうなぎのぼりに増加していますが、その臨床成績は世界でもトップクラスを維持しています。さらに、急性心不全に対する補助循環治療でも、続々と新しいデバイスが投入されて、臨床で活躍し始めています。これらの目覚ましい発展の一部は、今までの本学術集会で温められたアイデアが結実したものと信じております。そこで、今回のテーマは「Seeds ―人工心臓の未来に向けて種を蒔く―」とさせて頂きました。将来にわたって本領域が発展し続けることを目指して、知恵を絞ってアイデアを出し合い、将来を担う若手研究者の発掘・育成を行い、Synergyを引き起こす新たな関係の構築を行う、振り返ってみれば本集会が新たな発展の起爆剤となったと言われるような会に仕上げたいと考えています。

 当初、会の準備を始めた時点では、私の生まれ故郷でもあります愛媛県の道後温泉で会を執り行う予定でした。日本国内でもひときわ古い3000年もの歴史を持つと言われる温泉で、全国から集まる同志と共に、夜通し語り合うことを夢見ておりました。しかし、それも叶わぬ状況となってしまい、オンライン集会という新しい形をとらざる負えなくなってしまいました。されども、もともと本学術集会は進取の精神をもって世に存在感を示してきた会であります。過去における在り方に拘泥することなく、未来志向で、まさに「種を蒔く」会としてまいりたいと思っております。どうか膝を突き合わせた会と変わらず、いや、それ以上に熱く活発なご討議、ご議論をお願いします。
第49回人工心臓と補助循環懇話会学術集会
代表世話人 西村 隆
愛媛大学大学院医学系研究科心臓血管・呼吸器外科学