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第42回癌免疫外科研究会
当番世話人挨拶
第42回癌免疫外科研究会
当番世話人 永野 浩昭

山口大学大学院医学系研究科 消化器・腫瘍外科学 教授
このたび第42回癌免疫外科研究会の当番世話人を拝命いたしました山口大学 消化器・腫瘍外科学の永野浩昭です。2021年5月27日、28日の両日にわたって、山口県宇部市のANAクラウンプラザホテル宇部において本研究会を開催させていただきます。
癌免疫外科研究会は、昭和55年の第1回以来、癌に対する免疫療法の臨床応用と発展を目的として参りました。現在、この癌免疫診療は2018年の免疫チェックポイント阻害剤開発に対するノーベル賞受賞を契機にして明確に認知され、その顕著な臨床効果より癌治療としての位置づけを確保しました。このような時期に、歴史と伝統のある本研究会を山口の地で開催させていただくことは、私共の教室にとりまして大変名誉なことだと思っております。貴重な機会を与えていただきました本研究会役員の先生方や多くの関係の先生方に、心より感謝申し上げます。
さて、今回の研究会の主題は、昨年の主題Ⅱ「新規免疫療法への戦略とエビデンス」を継続主題とし、新たに「ゲノム時代の癌免疫」を新規主題とさせていただきました。昨年に引き続き、“Precision medicine”の実際やがん治療にパラダイムシフトを起こした“免疫チェックポイント阻害剤”の治療効果予測因子の解明や各種抗癌療法等との複合治療の将来展望、さらには “neo-antigen”を標的にした免疫応答等についても議論を深めていただき、次世代に向けて実りのある研究会となることを期待しています。
また、本研究会は名称を「癌免疫外科研究会」としており、多くの構成員は外科医です。昨年の和田尚教授の研究会の御挨拶にもありましたが、“腫瘍外科医は外科的切除に使命を持っているのみならず、その後の再発にも責任を持って臨床に当たっています”。小生も、外科医の端くれとして、手術技術の向上のみならず集学的治療を施行し癌を根治させるための努力を惜しむことなく続けていくことこそ、まさにがん診療に携わる医師の社会責務であると、あらためて強く感じております。
最後になりましたが、このご挨拶は前回(2020年)の研究会終了直後に書かせていただいております。COVID-19の影響により、第41回当番世話人の和田教授は研究会の規模を縮小して開催されましたが、そのご決断は如何ばかりであっただろうと推察いたします。そのような状況においても、微に入り細にわたり非常に周到な準備と細やかな配慮の行き届いた学術集会でありました。本研究会に対する熱い思いのあらわれと強く感じさせられました。われわれもその心を引き継ぎ、もし状況が許せば2021年5月に山口の地で皆様をお待ちいたしたいと思っております。
多くの先生方のご参加を切望しております。
何卒、よろしくお願い申し上げます。