第52回日本腎臓学会西部学術大会
大会長挨拶
第52回日本腎臓学会西部学術大会
大会長 向山 政志
熊本大学大学院生命科学研究部 腎臓内科学 教授
 この度、2022年11月18日(金)~19日(土)に第52回日本腎臓学会西部学術大会を開催させていただきます熊本大学の向山政志です。熊本は前任の冨田公夫先生が2006年に第36回西部学術大会を開催して以来、16年ぶりの開催となります。熊本での現地開催は教室員・同門会員の悲願ではありますが、コロナ禍の収束がいまだ見えない中、Web配信とのハイブリッド開催とさせていただきました。当日には実際の状況を踏まえつつ、可能な限り現地開催をメインにしたいと思いますが、Live配信とその後のオンデマンド配信を十分に活用し、できるだけ多くの皆様が参加できる学会にしたいと思います。
 近年の腎臓病学は基礎・臨床両面において新たな展開をみせ、シングルセル解析・オミックス解析やシステムバイオロジー研究、またトランスレーショナル研究や新規治療から見える多臓器連関と新たな腎病態解明、さらには医療分野におけるICT技術の活用や多職種連携の重要性など、極めて多岐にわたっています。そこで、本学会のテーマとして「ネットワークが創る新たな腎臓病学」とさせていただきました。その中で、基礎と臨床の融合シンポジウム、若手活性化企画、多職種連携ワークショップ、多方面にわたる教育セッション等により、基礎研究から教育、医療まで幅広く含む内容を企画しました。
 プログラムとして、招聘講演ではUC IrvineのKamyar Kalantar-Zadeh教授から腎不全と栄養に関するご講演を、さらにWashington UniversityのBenjamin Humphreys教授からシングルセルRNA解析に関するご講演をそれぞれLiveでいただく予定となっております。また、各種シンポジウムやワークショップ、クイズ形式の症例検討、教育講演の数々など、16名のプログラム委員の先生方が知恵を絞っていただいたおかげで、素晴らしく充実した内容となりました。こうした特別講演や指定講演については後日オンデマンド配信とさせていただき、聴きそびれた演題やもう一度聴きたい演題等もお楽しみいただけるものと信じております。
 熊本は2016年の地震で甚大な被害を受けました。しかしその後、会場の熊本城ホールの竣工(2019年)をはじめ、見事に復興を成し遂げました。しかし、熊本城の石垣などまだその爪痕が残っているところも多く、本学術大会の開催はさらなる復興へ向けて大きな力となること間違いありません。是非、多くの皆様がご参加されることを心よりお待ち申し上げます。
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