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第48回日本癌局所療法研究会 当番世話人 上野 富雄 川崎医科大学 消化器外科 主任教授 |
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このたび、第48回日本癌局所療法研究会の当番世話人を拝命いたしました、川崎医科大学 消化器外科学講座の上野富雄でございます。長い歴史と伝統を有する本研究会を担当させていただく機会を賜り、誠に光栄に存じますとともに、大辻英吾会長をはじめ、役員・会員の先生方に心より御礼を申し上げます。
近年、免疫チェックポイント阻害薬をはじめとする薬物療法の著しい進歩や、放射線治療ほか、さまざまな癌局所療法を支える集学的治療の発展により、これまでは根治を諦めざるを得なかった症例でさえ、根治を望める機会が増え、外科手術が最強の局所療法として、ますます注目を集めています。まさに今、私たち外科医を含むがん治療に携わるすべての医療者が、新たな可能性を拓く時代を迎えていると実感しております。
こうした現状を踏まえ、第48回の研究会では「Unlock Our Potential !」をテーマに掲げ、
・「irAE」からの癌局所治療をどう考える(Beyond irAE)
・がんゲノム医療と癌局所療法の融合
・ICI時代の癌局所療法における手術療法の位置づけ
・集学的治療における支持療法・栄養管理の最前線の取り組み
の4題を今後の癌局所療法の未来を切り拓くうえで、極めて重要な視点と捉え、設定いたしました。皆様のこれまでのご経験を参加者一同で共有し、ともに“Unlock Our Potential !”となるような、活発なご討議をお願い申し上げます。また、それらを支える客観的事実となる個々の症例報告につきましても、多くのご発表を心よりお待ちしております。
若葉がまぶしく、風にも初夏の香りが感じられる5月。ここ岡山は「晴れの国」と呼ばれる穏やかな気候に恵まれ、学びと交流にふさわしい季節を迎えます。豊かな自然と穏やかな空気に包まれたこの地で、皆様とともに最新の知見と英知を分かち合えることを、医局員一同、心より楽しみにしております。