第30回日本未病学会学術総会は,30周年の区切りを記念して,『未病の日』(養生訓の著者である貝原益軒の誕生日である12 月17日)に開催することになりました(大会開催日程:2023年12月16-17日)。
この度の学術総会では,歯科部会に所属する高柴の専門である「歯周病」と「う蝕症」という歯科の 2 大疾患を細菌感染症と慢性炎症の観点から顧み,全身の健康を未病までで過ごすためには「健口」が大切であるということに加えて,栄養摂取の最初である「食事」が重要であることから,『食と健口』を学術集会のテーマとしています。
特に成人以降は,腹八分目の食事が中年から老年にかけての健康維持にとても重要とされています。一方で若年者の咀嚼不足による顎周囲の成長への悪影響は,食事の方法や呼吸の方法への悪影響があることも分かっています。ことさら食事内容の偏りは,若年期からの成長や健康に大きな影響を与えます。
そこで,日本未病学会の各部会によるシンポジウム,特別講演などをとおして,学術集会のテーマに沿って未病を達成するための方法を皆様と考えて,社会へ発信したいと思います。そして、「食と健口」から未病を目指すために有意義な情報交換の時間を共有されますようにお願いいたします。