
このたび、日本超音波医学会第62回中国地方会学術集会ならびに第25回中国地方会講習会を、松江市にて開催させていただくことになりました。中国地方をはじめ、全国からご参加いただく皆様を心より歓迎申し上げます。
本学術集会では、テーマに「観て、感じて、考えるエコー <ポケットエコーからハイエンド装置まで>」を掲げました。
超音波検査は、目の前のエコー像を「観て」、その背景にある病態を「感じて」、得られた所見から深く「考える」ことを繰り返しながら、診断や治療方針につながる確かな情報を導き出していきます。私たちは、この超音波検査の原点から今と未来を展望し、この検査が持つ臨床的な意義を改めて再認識していきたいと考えております。
近年、ポケットエコーによるPOCUS(Point-of-Care Ultrasound)は救急、総合診療、在宅、病棟など、多様な臨床現場へ急速に普及しています。ベッドサイドで即座に情報を得られるPOCUSは、診療の質とスピードを飛躍的に高める強力なツールです。一方、検査室で行われるFull Studyは、標準化された手技と詳細な評価を実施する重要な役割を担っています。さらに近年のハイエンド装置においては、様々な新技術が導入され、病態解明や治療方針の決定に寄与する新たな情報がもたらされています。
POCUSとFull Studyは、決して優劣を競うものでも、対立する概念でもありません。両者はそれぞれにイノベーションによる技術革新を遂げ、進歩を続けています。ポケットエコーで病態の入口を捉え、ハイエンド装置でより深く精査し、その知見を再び日常診療のベッドサイドへ還元していく――。この円滑な情報共有と「循環」こそが、これからの超音波診療に求められる理想的な姿であると確信しております。
本会の会長企画では、いくつかの切り口から超音波検査のさらなる可能性を深く掘り下げます。
さらに、本会では実践的なスキルを磨く「ハンズオンセミナー」や、日頃の成果を披露し合う「画像コンテスト」など、超音波診療の奥深さと魅力を体感していただける多彩な企画を準備しております。
また、本会では、次世代の超音波診療を担う医学部生・医療系学生の皆様や、初期研修医の皆様のご参加も広く歓迎いたします。基礎から実践まで幅広く学べる絶好の機会であり、教科書だけでは得られない臨床の熱気に触れていただけるプログラムを用意しております。未来の医療を支える若い皆様の若い力と情熱に出会えることを、楽しみにしております。
開催地である松江市は、「水の都」と呼ばれる風情豊かな城下町です。国宝・松江城や宍道湖の美しい夕日をはじめ、豊かな歴史と文化に恵まれています。また、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』の舞台としても全国的に大きな注目を集めております。ぜひ学術的な交流とともに、松江ならではの情緒溢れる魅力も存分にお楽しみいただければ幸いです。
本学術集会が、医師、臨床検査技師、看護師、リハビリスタッフをはじめとする多くの医療従事者の皆様にとって、超音波診療の魅力と無限の可能性を再認識し、明日からの診療に活かせる確かな学びの場となることを切に願っております。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。