第55回日本結合組織学会学術大会
ご挨拶
会長挨拶
第55回日本結合組織学会学術大会
会長 大橋 俊孝

岡山大学学術研究院 医歯薬学域分子医化学分野

 このたび第55回日本結合組織学会学術大会を岡山大学キャンパスで開催させていただくことになりました。記録を遡りますと岡山での開催は1980年の第12回(岡山大学内科 大藤 眞先生)以来となるようで、大変身が引き締まる思いです。

 第55回の学術大会のテーマとして”Beyond Matrix Biology Research“を掲げました。最近の学術大会でのテーマ”diversity”や”cross talk”などを踏襲しつつ、マトリックスバイオロジー研究の将来を見据えるために、できれば対面形式での学会で発表・質問・議論が活発に行われることを期待しております。細胞外マトリックスは、細胞が自らのまわりに作る機能的な建築物に例えられることが多いですが、ここで会員を細胞に例え、学会を細胞外マトリックスに例えると学会を強固で魅力的な建物にしていくには、会員の皆様の積極的な参加をお願いします。特に若手の研究者にはいろいろな発見やデータを持ち寄り、本学術大会で発表していただくことを期待しております。経験豊富な先生方にはご助言いただけると幸いです。

 今回の学術大会では、細胞外マトリックスの主要な受容体であるインテグリンに関して多くの重要な業績を挙げてこられたReinhard Fässler先生(ドイツ・マックスプランク生化学研究所)と神経精神疾患の病態解明から治療・診断薬開発研究でご活躍の富田泰輔先生(東京大学)に特別講演をお願いしております。また、細胞外マトリックス分野の先達に自らの研究を振り返って御講演いただくマイスターレクチャーに吉岡秀克先生(大分大学名誉教授)をお招きします。吉岡先生は病理医として臓器の線維化に興味を持たれて以来細胞外マトリックス研究、特に線維性コラーゲンの遺伝子発現調節研究に従事され、後進を育ててこられました。これらの先生方のご講演にご期待ください。

 一方、細胞の活性化には外からの刺激、すなわち学会外の専門家のトークも必要かもしれません。この研究分野の一層の発展を計るため、タイムリーなトピックを集めたシンポジウム(Meet the Experts, プロテオグライカンフォーラム共催シンポジウム)また日韓のマトリックス研究者の交流再開のための日韓合同若手シンポジウムや学会若手企画シンポジウムなどを計画しています。広く一般演題・ポスター発表の募集をしたところ全105演題の申し込みがありました。会場は岡山大学の鹿田キャンパスのJ Hallと鹿田会館旧生化学講堂の新旧2つのホールです。J Hallのコンセプトには、自由で愉快なコミュニケーションを誘発する場、セレンディピティを生み出す場が含まれます。一方、旧生化学講堂は、1932(昭和7)年に当時生化学を担当していた清水多栄教授(後の岡山医科大学長)建築されたものです。外装はタイル張りの重厚な造りで、同年には日本生化学会総会の主会場になった歴史的建造物です。このように異なった雰囲気の中で、細胞外マトリックスについて自由闊達に議論されることを期待します。本学術大会が基礎・臨床・企業の研究者の交流を促進し、細胞外マトリックス研究の更なる発展に結びつくよう、尽力する所存です。


副会長挨拶
第55回日本結合組織学会学術大会
副会長 廣畑 聡

岡山大学学術研究院 保健学域検査技術科学分野

 このたび第55回日本結合組織学会学術大会を、大橋俊孝会長とともに岡山大学キャンパスで開催させていただくことを大変名誉に感じております。関係各位に深く御礼申し上げます。

 日本結合組織学会は、臨床と基礎の研究者、大学と企業の研究者といった非常に広範な領域の専門家がそれぞれの新知見やトピックを発表し、議論する場として長く親しまれてきている学会であると常々思っております。2015年にはマトリックス研究会と統合され、細胞外マトリックスおよびその関連分子についてすべて網羅する領域の研究者が情報・意見交換を行う場として発展してきました。一方で、学部生や大学院生による研究発表を通じて新たな人材の発掘とこの領域研究者の拡大といった人材育成の場であることは皆様もよく御存じの通りです。

 今年もYoung Investigator Awardに多くの皆様に応募していただくとともに、マトリックスバイオロジーのコミュニティにおいて活発な議論が展開されることを期待しております。若手の会も順調に発展しています。学術大会におきましても、若手の皆さんをはじめ多くの皆様が活発な議論に積極的に参加いただきますよう期待を寄せています。

 岡山は交通の便もよく、風光明媚なところも多く、かつ美味しい食も楽しめるところです。ぜひ、気のおけない仲間たちと一緒に岡山での結合組織学会をエンジョイして、マトリックス研究者の輪を広げていただけますことを願っております。
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