日本総合健診医学会第52回大会
大会長ご挨拶
日本総合健診医学会第52回大会
大会長 浜田 宏
一般財団法人倉敷成人病センター 倉敷成人病健診センター
 日本総合健診医学会第52回大会を、来る2024年1月26日(金)~27日(土)の二日間、倉敷アイビースクエア(岡山県倉敷市)で開催いたします。
 大会のメインテーマは「持続可能なやさしい総合健診を探求する」としました。時代のキーワードである「持続可能性(Sustainability)」に加え、医療に関わる人の心として最も大切と思われる「やさしい」という言葉も入れました。
 世界中の人が、幸せな生活をおくれること(well-being)を目指し、国連で持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)が掲げられました。それをあざ笑うかのように地球温暖化に伴う自然災害の増加や環境破壊、COVID-19によるパンデミック、ロシアのウクライナ侵攻、パレスチナ紛争などが次々に発生しました。
 一方、日本国内においては、少子高齢化に伴う医療・介護費用の増大と生産力の低下によって、国の財政破綻が危ぶまれています。
 これらの危機的状況を私たちは何としてでも乗り越えなければなりません。医療・介護保険制度を維持しつつ健康寿命を延伸し、全ての人にwell-beingがもたらされた、持続可能な社会の実現へ向けて、予防医療の入り口である健診を継続して実施していくことが私たちの使命です。
 昨今、ChatGPTなる人工知能(AI)が急速に広まり、様々な問題解決に利用されています。今後は健診の世界にもAIが利用され、健診の形態も変化していくでしょう。しかしながら、「生命を根源とする思いやりの心」はAIにはありません。ひとりひとりを思いやり、「やさしい」健診を続けることも、私たちの大切な使命だと思っています。
 大会の演者の先生方におかれましては、メインテーマにふさわしい特別講演・教育講演・シンポジウム等の演題をいただき、さらに多くの一般演題の応募をいただき、誠にありがとうございました。
 第52回大会は久しぶりに西日本の地方都市での開催となります。会場の倉敷アイビースクエアは、明治時代の紡績工場跡を再利用して生まれた、ホテル・文化施設をあわせもつ複合観光施設で、岡山県屈指の観光名所とされる倉敷美観地区の一角にあります。予定では現地開催のみとなりますので、ぜひ倉敷にいらして、情緒あふれる町並みに、おしゃれなお店も多い美観地区を散策され、楽しんでいただければ幸いです。
 多くの皆様と倉敷の地でお会いできますことを楽しみにしております。
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