第45回日本リンパ学会総会
会頭挨拶
第45回日本リンパ学会総会 会頭
木股敬裕

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 形成再建外科学教授
第45回日本リンパ学会総会 会頭 木股敬裕 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 形成再建外科学教授

 この度、栄ある第45回日本リンパ学会総会ならびに市民公開講座を2021年6月4日(金)~6日(日)の3日間、岡山市駅前の岡山県医師会館で開催させて頂くことになりました。本邦における近代リンパ学の流れは、日本人の解剖学先駆者である京都帝国大学足立文太郎教授を創始とし、その門下によって拓かれています。この足立文太郎教授は、第3高等学校解剖学教室(現岡山大学人体構成学分野)の第3代教授(明治28~33年)を務められ、リンパ系を含めた脈管学の研究を展開されました。日本脈管学会の分科会として昭和52年に発足した本学会は、それらの流れを引き継ぎ、解剖学のみならず循環、免疫、腫瘍と、さらには臨床系分野も含めて幅広く発展してきています。私ども岡山大学形成外科学教室におきましては、足立文太郎教授の歴史を踏まえ、この岡山の地で総会をお世話させて頂くことを身に余る光栄に存じますとともに、この機会を与えて頂きました大橋俊夫理事長、ならびに常任理事、理事、評議員、会員の皆様方に深く御礼申し上げます。

 これまで、本学会では循環器学、免疫学、腫瘍学を3つの柱に据え、基礎・臨床医学研究者や生物学者を含めた多方面の研究者が、素晴らしい研究成果を報告してきました。更に難治性リンパ浮腫に対しても、臨床医からパラメディカルに至るまでの幅広い職種で討論される場となってきました。リンパ系自体が非常に多岐にわたる重要な機能と病態生理に関与していることの現れです。そして基本は、優れた研究成果を患者さんの診断と治療、さらには国民の健康維持に寄与するところにあります。そこで、様々なアプローチを用いて機能と病態生理の本質を探り、その成果に依る臨床応用への深い展開が患者さんの未来に繫がることを期待して、第45回総会のテーマを「本質の探究と臨床への深化」とさせていただきました。最新研究の講演に加え、テーマに準じた研究者と医療者間で情報交換と活発な討論ができるシンポジウムも企画しております。さらに最終日には、「悩んでいませんか?肥満とむくみの悪循環」と題した市民公開講座を開催し、医療者・患者双方の知識と理解を深めていただくことを願っています。
 多くの会員の皆様にぜひ新しい知見をご報告していただき、活発な討論が展開されますように、微力ながらご準備をさせて頂ければ幸いです。

 梅雨の時節ではありますが、岡山には日本三名園の後楽園や白壁残る倉敷などの名所、瀬戸内ならでは食彩があります。是非とも会員ならびにご関係の皆様に岡山にお越しいただき、実り多い学会となりますよう、お力添えのほどをどうぞよろしくお願いいたします。