第67回日本小児神経学会学術集会
実践教育セミナー
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実践教育セミナー1:小児科医のための神経画像2025
定員:290名
6月4日(水)15:30~17:30 第4会場
座長 大場 洋 (帝京大学医学部放射線科)
  髙梨潤一 (東京女子医科大学八千代医療センター小児科)
演者 森  墾 (自治医科大学医学部放射線医学講座)
  榎園美香子 (東京都立小児総合医療センター放射線科)
  黒川 遼 (東京大学医学部放射線医学講座)
 本セッションでは、小児神経疾患の画像診断に関する最新の知識を提供し、現場で役立つ実践的な情報を共有することを目指します。小児科医の皆様には、神経画像診断をどのように活用し、疾患の早期発見や診断の精度向上に繋げていくかに焦点を当てます。今回は皆様ご存じの森墾先生、榎園美香子先生、黒川遼先生の3 人の放射線科医に講演をしていただきます。小児神経疾患における最新のMRI 技術、小児脳の解剖学的特性を踏まえた画像診断の解釈法、疾患に特徴的な画像所見などについて説明していただきます。日々の診療に役立つ内容となることを期待しています。参加者の皆様が実践的な知識を持ち帰り、診療に活かせるようなセッションにしたいと考えています。
実践教育セミナー2:診療に役立つ神経生理学的検査の読み方
定員:290名
2025年6月4日(水)17:40~19:40 第4会場
座長 前垣義弘 (鳥取大学医学部脳神経小児科学分野)
  大栗聖由 (香川県立保健医療大学保健医療学部臨床検査学科)
演者 大崎裕亮 (徳島大学大学院医歯薬学研究部臨床神経科学分野)
  前垣義弘 (鳥取大学医学部脳神経小児科学分野)
  大栗聖由 (香川県立保健医療大学保健医療学部臨床検査学科)
 疾患の診断や病態評価、病状評価、治療効果の判定などのために様々な検査が実施される。血液検体検査や神経画像検査、脳波検査、遺伝学的検査に比べ、神経生理学的検査の実施件数は以前に比べ減少しているようである。その一方で、神経生理学的検査の所見が診断のキーになる疾患があり、治療効果判定に必須の場合もある。波形を見慣れていないと検査結果を正しく評価できないために、診断や方針決定を誤る危険性がある。
 本セミナーにおいては、小児神経疾患の診断や病態評価、治療効果の判定に特に重要な神経生理学的検査の具体的な評価法を3 人の演者が提示します。日常診療において、どのような疾患や病態を想定した場合に神経生理学的検査が必要か、何をオーダーしたら良いか、検査結果の読み方のポイントをお伝えします。
実践教育セミナー3:小児神経初学者向けの脳波ハンズオンセミナー

定員:30名 定員に達しましたので締め切りました。
2025年6月4日(水)15:30~17:30 第6会場

座長兼講師 榎日出夫 (川崎医科大学小児科)
  柴田 敬 (岡山大学病院小児神経科)
チューター
小林勝弘
(旭川荘療育・医療センター小児科)
  吉永治美 (南岡山医療センター小児神経科)
  花岡義行 (倉敷中央病院小児科)
 脳波はてんかん診療において最も重要な検査である。しかし、脳波を体系的に学ぶ機会は限られている。同じ電気生理の心電図と比べ、脳波の波形は複雑で記録中に変動し、頭蓋上の広範囲の情報を同時に把握する必要があることなどから、初学者には敷居が高いと感じられることが多い。脳波判読のスキルを向上させる最良の方法は、熟練した指導医と共に実践的な学習を行うことである。本セミナーでは、まず脳波ビューアーの使い方と基本的な判読法を講師がレクチャーした後、受講者は各自のPC を使用して実際の脳波データを判読し、講師の解説を交えながらハンズオン形式で進めていく。使用する脳波は、正常脳波の理解から始まり、小児の焦点てんかん、全般てんかんそれぞれの代表的な脳波の判読を行う。さらに、発作時脳波についても焦点発作を題材に判読を行い、発作間欠時のてんかん性異常波との違いを理解する。時間の許す限り、乳児てんかん性スパズム症候群やLennox‒Gastaut 症候群の脳波についても学習する予定である。本セミナーは初心者でも安心して参加できる内容となっており、参加者が脳波学習の第一歩を踏み出すための重要な機会となることを期待している。
【セミナー当日参加者の皆様にご持参いただくもの】
ご自身のノートパソコン(Windows)をご持参ください。
実践教育セミナー4:てんかん発作の見方 てんかんの発作時脳波判読
定員:80名
2025年6月4日(水)17:40~19:40 第6会場
座長 遠山 潤 (国立病院機構西新潟中央病院)
  山本啓之 (名古屋大学大学院医学系研究科小児科)
演者 伊藤祐史 (名古屋大学医学部附属病院)
  川口将宏 (あいち小児保健医療総合センター神経内科)
  小林 悠 (国立病院機構西新潟中央病院)
  本田涼子 (国立病院機構長崎医療センター小児科)
 小児てんかんの診療において、患児の示す症候がてんかん発作なのかどうかを判断し、その上でそのてんかん発作型を詳細に評価していくためには、発作時ビデオ脳波同時記録を判読するスキルが重要となる。2017 年に国際抗てんかん連盟は、てんかん発作型分類の改定を行い、大きく分けて焦点起始発作、全般起始発作、起始不明発作、の3 つからなる発作型について詳細な定義を行った。発作型を正確に判断することは、それに基づいたてんかん病型や特異的てんかん症候群を正しく判断することを可能にする。ひいては、患児に適切な治療を提供し、予想される予後について十分な情報提供を行うことに繋がっていく。本シンポジウムでは、小児てんかんを専門とする4 人の演者が、小児てんかんの発作時ビデオ脳波判読について、年齢による違い(乳児期、幼児期、学童期、思春期)に加えて、てんかん外科治療前の評価という観点も含めて講演を行う。講演においては、実際の発作時ビデオ脳波同時記録をできるだけ多く提示させていただき、聴衆の皆様と活発な議論を行いながら、判読スキルを向上させる機会にしていければと考えている。
実践教育セミナー5:神経救急領域における脳波モニタリング
定員:290名
2025年6月7日(土)14:00~16:00 第4会場
座長 永瀬裕朗 (神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野)
  丸山あずさ (兵庫県立こども病院神経内科)
演者 丸山あずさ (兵庫県立こども病院神経内科)
  九鬼一郎 (大阪市立総合医療センター小児脳神経・言語療法内科)
  吉村 元 (神戸市立医療センター中央市民病院脳神経内科)
  丸山あずさ (兵庫県立こども病院神経内科)
 神経救急集中治療領域では意識障害患者の脳波モニタリングによる脳機能評価の重要性が近年認識されるようになってきました。しかしながら脳波のどこに着目し、何を読みとるべきかについて日々の診療で疑問を持つことも多いと思います。本セミナーでは、神経救急集中治療領域の脳波モニタリングについて豊富な経験を持つエキスパートを講師に招き、幅広く学ぶセミナーを企画しました。臨床の最前線を担われている先生方の明日からの診療に役立ち、子どもたちの脳保護への一助となれば幸いです。
実践教育セミナー6:「発達の遅れ」をどう評価し、どう介入するか?
定員:110名
2025年6月7日(土)14:00~16:00 第5会場
座長 北井征宏 (ボバース記念病院)
  橘 雅弥 (大阪大学連合小児発達学研究科)
演者 荒井 洋 (ボバース記念病院)
  田邉 良 (千葉県千葉リハビリテーションセンター小児神経科)
  竹内章人 (国立病院機構岡山医療センター小児神経内科)
  市河茂樹 (安房地域医療センター小児科)
 診断や治療法、福祉サービスがますます多様化する現代、小児神経外来で多く遭遇する‘発達の遅れ’に対して我々はどう評価し、どう介入すればよいか。本セミナーでは、「運動発達」と「知的・コミュニケーション発達」それぞれの遅れに対して、「評価」と「介入」に分けて、実践的な知識を解説する。症例動画を用いた診察方法の解説、臨床現場で使える評価法の紹介と実際の使い方、患者説明の具体例や専門施設紹介のタイミング、職種間・施設間連携の実際など、明日からの日常臨床で「使える」知識が得られるセミナーにしたい。
実践教育セミナー7:ディスレクシアの診断と治療―T式ひらがな音読支援の実際―
定員:21名 定員に達しましたので締め切りました。
2025年6月7日(土)14:00~16:00 第6会場
座長 関 あゆみ (一般社団法人T式ひらがな音読支援協会,北海道大学教育学研究院)
  内山仁志 (一般社団法人T式ひらがな音読支援協会,島根県立大学人間文化学部)
演者 小枝達也 (一般社団法人T式ひらがな音読支援協会,鳥取県立総合療育センター)
 神経発達症の中でも限局性学習症に対する医療の取り組みは、まだまだ開発途上であると思われる。診断基準や診断の根拠となる心理検査がまだ整っていないのが、現状と思われる。そうした中で限局性学習症の中の読字障害(ディスレクシア)については、診断と治療が可能となっている。
 今回紹介するT 式ひらがな音読支援は、2 つの柱で構成されている。一つは診療として行うための診断法と指導法である。もう一つは学校をプラットフォームとして行うRTI(Responce to insruction)である。
 本実践教育セミナーでは診断に必要なひらがな音読検査をワークショップ形式で体験してもらい、アプリを使った音読指導を習得してもらうのが狙いである。
【セミナー当日参加者の皆様にご持参いただくもの】
音読アプリをダウンロードしていただきますので、スマホあるいはタブレットをご持参ください。
実践教育セミナー8:神経診察を極める!!ー病歴と身体所見のワークショップHAPPY をやってみようー
定員:30名 定員に達しましたので締め切りました。
2025年6月7日(土)14:00~16:00 第7会場
座長 早川 格 (国立成育医療研究センター神経内科)
  小橋孝介 (鴨川市立国保病院)
ファシリテーター 笠井正志 (兵庫県立こども病院感染症内科)
  児玉和彦 (こだま小児科)
  大野綾香 (広島大学病院小児科)
  小倉弘嗣 (防衛医科大学校病院小児科講座)
  金森啓太 (岩手県立療育センター小児科)
  川口達也 (奈良県立医科大学病院小児科)
  小林揚子 (国立精神・神経医療研究センター病院脳神経小児科)
  田畑健士郎 (福島県立医科大学小児科)
  中村裕子 (鳥取大学医学部脳神経小児科学)
  前田真範 (和歌山県立医科大学附属病院小児科)
  吉野 豪 (鳥取大学医学部附属病院脳神経小児科)
 4歳の男児がけいれんで来院しました。見た目のけいれんはとまっていますが呼びかけに反応しません。あなたがする神経診察とわたしがする神経診察は「同じ」でしょうか?「違う」としたら、どのように、そして、どうして、違うのでしょうか?
 臨床の真髄はベッドサイドにあり、病歴聴取と身体診察は医療の基本です。あなたもわたしも、自分のメンターや先輩からこどもの神経診察を教わってきました。普段からあなたの周りにいる人はあなたと同じ診察をする可能性が高いでしょう。しかし、膝蓋腱反射ですら取り方は幾通りもあります。こどもの神経診察の奥の深さや幅の広さを実感し、自分なりの神経診察を極めていくためには、日本中の様々な施設で働く小児科医の神経診察を「共有」する必要があります。
 一般社団法人こどものみかたが提供する「こどもの病歴聴取と身体診察を学ぶワークショップ(HAPPY)」は、全国の多様なバックグラウンドを持つ医療者が「こどもに適切な病歴聴取と身体診察を提供できるようになりたい」という意思で集まった参加型のワークショップです。“No Blame culture”を徹底し、受講生とインストラクターの両方にとって参加するたびにたのしい学びがあることを目標に、全国各地でワークショップを提供してきました。
 今回、日本小児神経学会の実践教育セミナーでこどもの神経診察のワークショップを開催します。全国各地から集まった新進気鋭の脳神経小児科医ら総勢13 名のファシリテーターが参加者のディスカッションをサポートします。「けいれん」、「重症児」、「発達遅滞」の3 つのケースシナリオブースを回り、和気あいあいと楽しみながら、こどもの神経診察のコツ、ポイント、ピットフォールなどなど、ご自身だけの新しい学びを得ていただければと思います。米子で全国津々浦々の神経診察を「共有」できる時間をインストラクター一同楽しみにしています。
*医学生からベテランまでどなたでもご参加いただけます。参加者全員に“No Blame culture”(他人のやり方を批判せず建設的に議論する)は徹底していただきます。オブザーバー参加や録画・オンデマンド配信は行いません*
実践教育セミナー9:第12回遺伝学実践教育セミナー:遺伝学的検査の結果を解釈する
定員:36名 定員に達しましたので締め切りました。
2025年6月7日(土)14:00~16:00 第8会場
座長兼講師 岡崎哲也 (岡山大学学術研究院医歯薬学域臨床遺伝子医療学分野,
 岡山大学病院臨床遺伝診療科)
  吉田健司 (京都大学医学部附属病院小児科)
チューター 齋藤伸治 (名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野)
  白井宏直 (北里大学病院小児科)
  赤峰 哲 (九州大学病院小児科)
  村松一洋 (自治医科大学小児科学)
  和田敬仁 (医療法人ひまわり会ひだまりクリニック)
  髙野亨子 (信州大学医学部附属病院遺伝子医療研究センター)
  チョンピンフィー (九州大学大学院医学研究院成長発達医学)
  松本 歩 (自治医科大学心血管・遺伝学研究部)
  東 慶輝 (愛知医科大学医学部小児科)
  藤本真徳 (名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野)
【背景】近年、小児神経診療における遺伝学的検査の役割が益々重要になってきています。一方で、その結果解釈に関する状況は、検査項目、検査会社等によって大きく異なり、現場の医療機関に解釈が委ねられている検査もあります。遺伝情報には3 つの大きな特徴があります。まず、遺伝学的検査の結果は“ 生まれつきの遺伝情報”なので変わりません(不変性)。そのため、将来生じうる、生じやすい症状を予測しうることから、今後の健康管理、そして診療に有用な情報が得られる可能性があります(予測性)。また、家系員、つまり親、きょうだい(これから生まれてくる同胞も含む)等も同じ結果を共有している可能性があります(共有性)。患者、家族にとって生涯を通じて重要な意味を持つ検査であり、その解釈は適切に、確実に行う必要があります。
【目的】マイクロアレイ染色体検査とエクソーム解析の2 つの遺伝学的検査/解析の結果解釈を通じて、遺伝学的検査の結果解釈の基本的事項を知ってもらうことを目的とします。
【内容】参加者にはインターネットに接続可能な自身のPCで、実際にデータの解釈をしてもらいます。二部構成とし、マイクロアレイ染色体検査とエクソーム解析の結果解釈を行います。マイクロアレイ染色体検査の結果解釈では、保険診療で実施した場合に返却される検査結果の解釈をどのように行うのか。という点に重点を置いて実施します。エクソーム解析の結果解釈では、数万以上のバリアント(参照配列とは異なる塩基配列)から、疾患の原因となるバリアントを絞り込むプロセスを経験してもらいます。さらには、絞り込んだバリアントの病的意義の解釈をACMG/AMP ガイドラインに基づいて行います。本セミナーの内容を、是非明日からの診療、研究に役立ててもらえたらと思います。
【セミナー当日参加者の皆様にご持参いただくもの】
ご自身のノートパソコンをご持参ください。
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